こんにちは、鷲の珈房です。
2年間、実際に使い込んできた手回し焙煎機「アウベルクラフト」をご紹介していきます。
これから焙煎を始める全ての人に使って頂きたいとさえも思っています。
それでは、アウベルクラフトの魅力をお伝えしていきます。
・手回し焙煎機を使うメリット
・アウベルクラフトを選ぶべき魅力
・使い方・手入れについて
・相性の良いカセットコンロ
・電動焙煎機に移行後も役立つこと
手回しを使う4つのメリット
①低コストで焙煎を始めることができる
電動焙煎機だと10万円以上初期投資でかかってしまいますが、手回しなら安価で入手することが出来ます。アナログな作りなので急に故障する心配も少ないと言えます。
②安定した焙煎ができる
フライパンや手鍋だと加減が難しく、ムラになりやすいが、手回しなら豆が撹拌しやすく焼き目が均一な安定した焙煎をすることが出来ます。
③自宅で簡単に焙煎が可能
場所も取らないので、自宅のコンロ1か所分のスペースで焙煎が可能。
換気扇を回せば、そこはもうあなただけの焙煎所。
④直火式のコーヒーらしい味わいを作れる
小型の手回し焙煎は、豆を入れて回転するドラムがメッシュになっている物が多く、火が直に当たります。これによってワイルドなコーヒーらしい味わいを作ることができます。
アウベルクラフトどんな焙煎機?
アウベルクラフト 遠赤コーヒー焙煎キット
愛知県岡崎市のアウベルクラフトさんが
開発された焙煎機で、
焙煎キットという謙虚な名前ながら、
本格的な焙煎が可能な手回し焙煎機です。
最大250gまで焙煎可能(最低50g)
・焙煎すると10%程度軽くなるので、
1杯15g計算をしても15杯分を焙煎可能
・2023年1月現在で税込み14,200円で販売
※以前は100gの少量モデルが販売されていましたが、
現在は250gのみの販売
アウベルクラフトの魅力
アウベルクラフトの4つの魅力をご覧ください。
魅力①しっかり綺麗に焙煎が出来る
ドラム内部の構造により、均一に火が通るためしっかり綺麗に焙煎が出来ます。
初めての焙煎でもしっかりと綺麗に焼くことが出来て感動したのを覚えています。
焙煎するにあたって非常な重要な点ですが、
フライパンや手網ですと
慣れないと綺麗に焼くことが出来ず、
焼きむらができてしまいます。
上の写真が初めて焙煎したコーヒー豆ですが、
すごく綺麗じゃないですか?
誰でも簡単に、失敗せず焙煎が出来るので
アウベルクラフト様様です。
魅力②組み立て式でロマンがある
まず、開封するとそこにはロマンが広がります。
組み立て式の構造で、まるでプラモデル。
この時点で男心をくすぐります。
20分ほどで組み立ては完成します。
魅力③軽量で、どこでも使用可能
まず、非常に軽くてコンパクトです。ステンレスで作られているので錆も気にせず使えます。
熱源はガスなので、自宅のコンロやカセットコンロ、アウトドア用のシングルバーナーでも使用可能ですので、お庭やキャンプでも活躍します。
魅力④見た目のかっこ良さ
個人的に一番重要だと感じている、見た目。
シンプルながら、心奪われるこのシルエット。
素晴らしい。
ボディには、飾らない文字で
「Compact Coffee Roaster」
焙煎を重ねるうちに、どんどん味が出ていくので経年変化も楽しむことが出来ます。
焙煎機を育てる楽しさが味わえます。
アウベルクラフトの使い方・メンテナンス
アウベルクラフトの使い方、
メンテナンスをご紹介していきます。
使い方
使い方はとてもシンプルです。
手順としては次の通り。
しっかりスケールで計った豆をドラムにセットしましょう。この時、余熱は不要です。
コンロにしっかりセットして、がたつきが無いか確認しましょう。焙煎途中で外れてしまうと大変なことになります。
土台部分に金属の遠赤ネットがついているので、そこが500円玉ほどの大きさになる状態でゆっくりと豆に火を入れて豆の水分を抜いていきます。ここが非常に重要です。
黄色く色付いてきたら、化学反応が起こり始めてコーヒーの甘さや香りを形成していきます。十分な火力が必要なので少しだけ火力を上げて、500円玉を一回り大きくしましょう。
コーヒーらしい色味に変わってくると、パチパチと徐々に音がしていきます。1ハゼと呼ばれて中の水蒸気やガスが一気に抜けるため激しい音が鳴ります。
1ハゼを終えて、少しすると細かいピチピチ音が鳴り始めます。2ハゼです。好きなタイミングで火を止めてドラムを外しましょう。
ドラムを外したらすぐさま豆を取り出してください。そのままでは、非常に熱を持っているので焙煎がどんどん進行してしまいます。
トレイやザルに豆を移して冷却しましょう。うちわで扇いだり、息を吹きかけたり、自宅なら外に出してみたりと、とにかく冷やしましょう。
手で触れるようになったら焙煎完了です。お疲れさまでした。保存容器に移しておきましょう。
焙煎してすぐは内部のガスが抜けきれていないため、ぼやけた味になります。2.3日は置いてから飲むと味わいのはっきりしたコーヒーになります。
基本的には、同じ火力を維持して同じ速さで回していればOK。
ただ、⑤パチパチ音が鳴らないうちは止めるのは早すぎるので注意。
自分好みの味を目指して、火力を調整しながら何回も焙煎を繰り返していきましょう。
日々のメンテナンス
これも大事な要素だと思いますが、
手入れはすごく簡単です。
ステンレスのメッシュなので、焙煎後はトントントンとコーヒーかすのチャフを落とすだけです。
普段のお手入れも特にありませんので、鉄のようにシーズニング等のメンテナンスはほとんどありません。
手入れがあるとすれば、ドラムを回す時のキーキー音のケア。これは金属と金属が触れ合う場所なので仕方がないことですが、オリーブオイルを塗る等のケアで十分解消できます。
調べてみると、グリスなどを塗っている方もいるみたいなので、よほど気になる方は検討してみると良いかもしれません。
相性抜群のカセットコンロ
イワタニの一番手ごろな価格帯のカセットフーシリーズを使っていますが、
これがアウベルクラフトにジャストフィット。
全くガタガタすることなく、焙煎が出来るので本当におすすめです。
その他、あると便利なアイテムたち ⇒
焙煎後の豆を移して冷却するためのメッシュトレー。
無印のサイズは絶妙で使いやすく、価格もお手頃なのでおすすめ。
同サイズのステンレスのトレーもあるので、ハンドピック用にセットで購入するのも◎
焙煎後には、チャフ(コーヒー豆の薄皮)が大量に出るので掃除は必須。
コンロ周りなど、吸引力の強いハンディクリーナーが1つあると非常に便利です。
すごく持ちやすいので、隙間も掃除しやすいです。
電動焙煎機に切り替えた後にも役立つこと
- 豆の色の変化を理解する
- 香りで焙煎度合いを見極める
- 環境による焙煎への影響
焙煎を始める時に、どの焙煎機で始めるか非常に悩みますよね。
僕は、初めから電動にする勇気が出ず手回しのアウベルクラフトから始めましたが、
結果的に大正解だったと感じています。
もちろん焙煎量や手間を考えると電動にすることが良いのかもしれません。
ただ、アウベルクラフトを2年間使った後、電動焙煎機に切り替えた方がすんなりと
焙煎について理解できることも多かったので、実際に役立ったことを3つほどご紹介します。
①豆の色の変化を理解する
僕が、アウベルクラフトの次に選んだのがSandbox スマートロースター R1という焙煎機でしたが、こちらは焙煎中の豆の色を確認する窓ガラスが小さく設計されており、しっかりと色で見極めるのが難しいのです。
それでも、アウベルクラフトを使っていたことで様々な角度から色の変化を直接見れていたので
「今は、この段階なんだな」というのが理解しやすかったと思います。
②香りで焙煎度合いを見極める
1ハゼあたりから色の変化とともに、香りも数秒単位で変化していきます。
家庭用焙煎機ではサイドや後ろから排気機能が付いているはずなので色を確認しながらも、そこから香りの変化を感じるしかありません。
それも中々に難しいため、手回しでもアウベルクラフトのようにドラムがメッシュのタイプは、香りも感じやすくその変化についても感じ取ることが出来ます。
③環境による焙煎への影響
データで焙煎の記録が取れて、同じプロファイル(焙煎内容)で焼くことが出来る
焙煎機でも、その日の気温や湿度によって、豆の温度によって焙煎は変わります。
自宅での焙煎はもちろんですが、
夏でも冬でもキャンプに行くたびに焙煎をしていた僕は、その辺を意識するしか無かったので
気温が高いから・低いからこうするということが自然に出来るようになりました。
コーヒー豆を販売するにあたって、同じ商品であれば同じ味に出来るのがプロなので、
どんな状況でも自分の求める味を作れたら良いですよね。
まとめ「プロへの一番の近道はアウベルクラフトかも?」
・初めてでも綺麗に焙煎ができる
・軽量でどこでも使用が可能
・カセットコンロは、カセットフーシリーズ
・焙煎による豆の変化を学びやすい
・メンテナンス不要で楽ちん
とてもアナログながら、本格的に焙煎することが出来て、なおかつ焙煎についてもしっかり学ぶことが出来ます。
この経験は、焙煎機が変わったとしても活きるものだと確信しています。
もしかしたら、アウベルクラフトで焙煎を始めることがプロになることや、
副業でコーヒー豆を販売する一番の近道かもしれませんね。